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首都圏の主要路線の全列車を1画面に スペースデータ、運行の乱れの波及を試算できる「統合運行モニター」のデモを開発

首都圏の主要路線の全列車を1画面に スペースデータ、運行の乱れの波及を試算できる「統合運行モニター」のデモを開発 DX・テクノロジー

株式会社スペースデータ(本社:東京都港区、代表取締役社長:佐藤航陽)は、鉄道運用モニター「RAIL OPERATIONS(統合運行モニター)」を開発しました。このモニターでは、首都圏の鉄道の主要路線を走る全列車(約360本)について、位置・遅れ・混雑を1画面で把握できます。悪天候や運行支障が起きた際には、影響がどこまで広がるか、どの対策でどれだけ抑えられるかを試算できます。駅ホームのカメラ映像をモニター上に接続して表示する機能も備えています。

首都圏の主要路線の全列車を1画面に スペースデータ、運行の乱れの波及を試算できる「統合運行モニター」のデモを開発

直通運転でつながる首都圏、乱れの連鎖をどう抑えるか

首都圏では、私鉄・地下鉄・JRが直通運転で相互につながっています。そのため、1か所で運転見合わせが起きると、直通先や並行する路線へ連鎖的に広がります。大雪や大雨、直通運転の中止が起きると、乗換駅や主要駅に乗客が滞留し、運転再開や平常ダイヤへの復帰にも時間を要します。こうした場面で、鉄道事業者の運行管理・旅客案内の担当者や、自治体の帰宅困難者対策の担当者が、折返し運転・入場規制・振替輸送といった対策の効果を路線網全体を通して事前に比べられる手段は限られていました。

首都圏の主要路線の全列車を1画面に スペースデータ、運行の乱れの波及を試算できる「統合運行モニター」のデモを開発

全列車の状況把握から対策効果の比較まで

モニターの一覧には、首都圏の主要路線を走る全列車の現在位置、次の停車駅と到着予定、遅れ、混雑率が表示されます。路線での絞り込みや、遅れの大きい順の並べ替えができます。一覧で選んだ列車は、3D(三次元)地図上に目印で示されます。路線ごとの状態(平常・遅延・直通中止)と優先度の高いアラートが並べて示されるため、担当者は対応の順番を決められます。計算は全列車単位で行い、直通運転、急行と各駅停車の違い、待避駅での追い越しまで含めています。

悪天候時の対策効果は、大雪・大雨・直通運転中止の3つの事例で比較できます。まず、報道や事業者の公表で確認された経過を出典つきで示し、デモの計算結果とは分けて表示します。そのうえで、折返し駅・入場規制・案内の時刻などの条件を変えるとその場で再計算し、対策の有無による差を数字で示します。各事例の内容は以下のとおりです。

  • 降雪:運転間隔が延びて駅に乗客がたまる様子を模擬(ある主要駅の滞留:対策なし5,219人 → 対策あり355人)
  • 大雨:運転見合わせ中の駅の滞留と、点検の班数・区間運転による再開時刻の違いを比較(再開19:30 → 18:50)
  • 直通運転中止:乗換駅での滞留と、平常ダイヤへの復帰時刻を比較(平常への復帰20:00以降 → 18:54)

任意の運行支障の影響範囲を試算することもできます。路線・区間・時刻を選び、人身事故、車両故障、信号故障、停電、線路への立ち入り、急病人の救護の6種類の支障を発生させられます。種類によって止まる範囲・方向・止まり方(完全に止まる/間隔をあけて流れる/1本だけ止まる)が変わり、対策としては直通中止・折返し運転・振替輸送を選べます。遅れが直通先や他の路線へ広がる様子は、3D地図と「路線×5分」の表で追跡できます。同じ場所・時刻で6種類を一度に比べることもでき、例えば人身事故では190本、車両故障では80本、急病人の救護では35本の列車が影響を受けるといった違いを確認できます。

さらに、運行モニターに駅ホームのカメラ映像を接続し、列車の運行状況とホームの様子を同じ画面で確認する運用も表現しています。選んだカメラの映像は画面の右上に大きく表示されます。デモで使用しているのは、公開されている過去の駅ホームの録画映像で、人物の顔をぼかす処理をしています。現在の駅の映像ではありません。

決定論の計算方式と空港デモとの共通基盤

路線の形状・駅・駅別乗降客数には、国土交通省の『国土数値情報(鉄道データ・駅別乗降客数データ)』を加工して使用しており、ダイヤや需要は合成データで作成しています。計算には、学習や乱数を用いない決定論の離散事象シミュレーション(出来事を時刻順に1つずつ処理する計算方式)を採用しました。同じ条件であれば常に同じ結果が得られるため、対策の有無による差を同じ条件のもとで比べられます。

画面構成と計算エンジンには、スペースデータが先行して開発した空港運用デモと共通の基盤を用いており、交通の領域をまたいで同じ仕組みで展開できます。なお、モニターに表示される列車の位置・遅れ・人数・再開時刻などの数値は、公開データをもとにした合成データおよび仮定値による試算であり、実際の運行状況や将来の予測を示すものではありません。

鉄道事業者・自治体との実証を視野に

スペースデータは今後、このモニターを起点に、鉄道事業者や自治体と連携した実証を通じて、実際の運行データや駅カメラ映像との接続を検討していきます。平時の訓練や計画の見直しの段階で対策の効果を確かめ、災害や大規模な運行支障が発生した際の判断を支える仕組みとして、都市交通のレジリエンス(災害やトラブルからの回復力)向上に貢献することを目指します。

同社は、宇宙を誰もが活用できるインフラへと変える「宇宙の民主化」を使命とするテクノロジースタートアップです。宇宙をはじめとするあらゆる空間の知能化(MAKE SPACE INTELLIGENT)に取り組んでいます。空間を情報化し、AIに物理を学ばせ、機械が自律的に動けるようにする「空間知能」の技術を活用して、宇宙開発から都市開発、防災、安全保障まで、次の未来を支えるデジタルプラットフォームの構築を国内外で進めています。

出典:株式会社スペースデータ

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